2011年03月14日

少しでも協力できることを

今回の東日本大震災で被災された方に少しでも協力できることを考えています。


しかし現実を見るとなかなか書けなくて。


なのでせめて同業者さんに一昨年夏の駿河湾沖地震での経験を伝えさせていただきます。


駿河湾沖地震

あの時私の住む焼津市は

・震度  5~6
・津波による被害はほぼなし
・建てものの被害   住宅:瓦の落下   お墓:石塔の落下、ずれ、など  外柵の被害はあまりなかったです。



地震発生約1時間後の画像



今回の東日本大震災ではあの時とは比較にならないほどの被害を受けたところが多いかと思いますが、
当時の駿河湾沖地震レベルの被害のところもあるかと思います。


なのでそのような場所の同業者さんに少しでも参考になればと思います。


地震による被害のあとは墓石の修復依頼が殺到しました。

1人でお寺で被害状況を確認していると、ずれた石塔を直してほしいという依頼があちこちでありました。
少しでもお役に立ちたいと1件お手伝いすると、もちろんあちらからも、こちらからもとなりました。

最初の半日はこうして過ぎていったため、基準を設ける必要があると感じました。

まわりの石屋さんも同じことを思っていたようです。

市内の組合仲間で集まり修復基準を決めました。

例えば、石塔のみの直し、中台から上の直し、耐震金具の設置、費用などです。

修復工事の件数が多いので、被害の少なかった近隣地域の石屋さんにも応援に来てもらいました。

修復工事は危険度の高いものや、寺院ごとなどを考慮しておこないました。

被害の多かったものとしては、
セメントづけによる和型石塔ずれ、落下   五輪塔、大名墓の笠、宝珠の落下

などです。


修復依頼の傾向としては、
切削磨き直し、 欠けた部分を左右対称切削、 欠けはそのままで据え直し
今まではセメントづけ→石材専用接着剤による据え直し
耐震金具の取り付けなどでした。

8月11日に地震があったのですが、大方一カ月半~2カ月、追加のものを含めると年内には工事がだいたい完了しました。


1人、1社では難しい問題も、こういう時は同業の仲間の協力がとても大切だと感じました。  



まとまりませんが、今考えられるものを書かせていただきました。  


Posted by 森川広石材店 at 20:05Comments(2)お墓